人事の世界やビジネスの現場には、長く信じられてきた“定石”があります。
一方で、それらがすべての組織にそのまま当てはまるとは限らず、組織の状況やフェーズによっては、期待した効果が得られない場合もあります。
今回は、X社の人事担当者の方に、既存の通説を問い直し、科学的根拠を手がかりに自社にとってより妥当な判断を模索してきたプロセス、そしてその過程で見えてきた変化や課題についてお話を伺いました。
Q. 今回、コンソーシアムに参加して得られた “一番の収穫”は何でしたか?
“人事業界の通説”が、必ずしも自社にとっての正解ではないと気づけたことです。
世の中には多くの人事セオリーがありますが、今回の解析を通して、ある組織にとって有効とされる「処方箋(解決策)」が、別の組織やタイミングによっては十分に機能しないことや逆効果になることもあり得る、という実感を持ちました。これまで当然視してきた一般論を、一度立ち止まって見直すきっかけになったという意味で、学びの多い経験だったと感じています。
Q. 本コンソーシアムならではの「解析のあり方」について、どのように感じられましたか?
昨今よく見られる「AIが自動で答えを提示する」といったブラックボックス型の解析ではなく、HYAKUNENさんが“科学的な観点”から背景や因果を丁寧に説明してくれる点に安心感がありました。
一方で、その内容を理解し、自分たちの言葉で社内にどう伝えていくかという点の難しさも改めて感じました。 結果を受け取るだけでなく、人事自身がロジックを咀嚼し続ける必要があるという意味で、良い緊張感を持つきっかけになったと思います。
Q. 解析結果を受けて、社内にどのような変化がありましたか?
正直なところ、弊社はもともと組織改革に対して慎重な企業であり、短期間で変わった、という状況ではありません。
ただ、本研究会で得られた解析結果は論理的で、従来の感覚論よりも説明がしやすかったため、少しずつですが社内での対話をしているところです。
エンゲージメントサーベイは取り方が重要であり分析も難しく、どのサーベイでもいいわけではない、ということについて、一部の部署やメンバーに理解者が現れ始めている段階です。
人事の取り組みが経営や現場にどう影響し得るのか、論拠や打ち手を考えることができそうと思えたことは、私にとっても大きなきっかけになったと感じています。
Q. 他社の事例を見ていく中で、気づきはありましたか?
自社より先行して施策に取り組んでいる他社の事例を見ることで、うまくいった点だけでなく、想定外の課題やつまずきにも目を向けることができました。
今後起こり得るリスクを事前に想像し、自社なりの進め方を考える上で、非常に参考になっています。
Participant Interviews
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2025
良薬が、時として毒になる
── 通説を疑い、科学的根拠に向き合うことで、保守的な組織を変えることができるヒントを手に入れることができた。
X社
様
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